法人カードを保険で選ぶポイントとおすすめのカード3枚

PC見ながら ディスカッション

法人カードは経費管理に役立つクレジットカードですが、付帯する各種の保険にも注目しておきたいものです。多くはビジネスに便利な保険で、法人カードを選ぶ際の重視したいポイントになります。海外出張の際に心強い旅行傷害保険や、購入した物品の破損をカバーするショッピング保険などはよく知られている保険です。

ただ、法人カードごとに補償内容や条件が異なるため、過不足のない保険が付帯していなければ十分に活用できない可能性があります。

この記事では、主にアメリカン・エキスプレス・ビジネス・カードなど主要な法人カードを参考にして付帯保険の内容を解説するとともに、おすすめの法人カード3枚を紹介します。

法人カードなら当然付帯されている保険でも中身が重要

PCで支払い確認

法人カードにはクレジットカードとしての各種保険が付帯されています。注意すべきは、どの種類の保険が付帯されているかはカードによって異なることと、補償額の大小や付帯される条件が異なることです。詳細はカード会社または引き受け損害保険会社が定める規定によります。

旅行傷害保険

旅行傷害保険には、海外旅行に対応するものと国内旅行に対応するものがあります。法人カードには、海外旅行傷害保険は付帯するものの、国内旅行傷害保険の付帯がないカードもあり、事前のチェックが重要です。

旅行傷害保険で補償されるのは、旅行中の受傷による死亡や後遺障害などで、一般に海外旅行と国内旅行では補償の内容が異なります。

ショッピング保険

ショッピング保険とは、ショッピング・プロテクションとも呼ばれる補償制度です。

カードを利用して購入した物品が破損した場合などの損害を補償します。ショッピング保険とは別に、購入物品の返品に対応した保険がアメリカン・エキスプレスのリターン・プロテクションです。こちらは、購入した店舗が返品を受け付けないときに利用できます。

不正利用補償保険

法人カードを紛失したり、盗難に遭ったりした場合、カード会社に連絡しカードの利用を停止する手続を行います。その後、届け出から一定日数遡って、カードの拾得者や窃盗犯などが不正に利用した代金の支払いを免れるのが不正利用補償保険です。会員補償制度などの名称で呼ばれることもあります。一般的にこの補償を受けるには、被害の有無に関係なく警察への届け出が必要です。

次の章では、旅行傷害保険について解説します。

旅行傷害保険の中身はとても細かい

ハワイの浜辺

海外と国内で条件が異なる旅行傷害保険には、さらに細かく条件が規定されています。そちらについても見ていきましょう。

海外旅行傷害保険

一般的な海外旅行傷害保険は、海外旅行中の受傷事故による死亡や後遺障害、傷害の治療費だけでなく、疾病治療費や賠償責任、携行品の損害、救援者費用にも対応しています。

たとえば、アメリカン・エキスプレスのビジネス・カード(俗にいうグリーンカード)会員の場合、補償される金額は、傷害・疾病の治療費用の保険金がそれぞれ最高300万円、賠償責任保険金が最高4,000万円です。死亡時と後遺障害の保険金は最高5,000万円となっています。

勝手が違う海外では保険でカバーできる範囲に要注意

アメックスのビジネス・カード会員の場合、受傷原因が急激かつ偶然な外来の事故であって、事故の日を含む180日以内に死亡または身体の欠損、重大障害を残す結果となった場合に死亡保険金、後遺障害保険金が支払われます。

疾病治療費用の補償は、旅行中か旅行後72時間以内の旅行中の原因による発病で、医療危難の治療を受けた場合が対象です。特定伝染病の場合は。旅行後30日以内に治療を開始することが条件となっています。日数や時間はカード会社、カード種別によって異なります。

ただし、海外旅行中であればいつ原因が生じても適用対象になるわけではありません。出国の翌日または、海外で最初に公共交通乗用具の料金をカード決済で購入したときから90日後の24時までが対象です。もちろん、それまでに帰宅すればそこで補償は終了します。

公共交通乗用具とは公共交通機関のこと

損害保険では公共交通乗用具という言葉が使用されていますが、簡単にいえば公共交通機関のことです。日本国内であれば、各種の法令に基づいて運行されている電車やバス、タクシー、船舶、航空機などが該当します。それぞれで事情の異なる海外については、日本の公共交通機関に準じる乗用具、時刻表で運行されている乗り物のことです。したがって、料金の決済が曖昧なものは含まれないと考えられます。

出国前の事故や疾病は適用外

海外旅行傷害保険で補償される金額は、最終的に自己負担となる範囲に限られており、他の医療保険などでカバーされる部分は対象外です。また、支払いの証明書類が必要です。旅行前の事故を原因とする受傷や旅行前に発病したものではないことが前提となるため、体調の変化には注意しておきましょう。

国内旅行傷害保険

国内旅行傷害保険では、賠償責任や携行品の補償は付いていないケースが通例です。治療費についてはカード会社やカードの種類によって異なります。補償対象となるのは、概ね急激かつ偶然な外来の事故が原因で180日以内に死亡または後遺障害となった場合です。

ただし、通常は公共交通乗用具に乗っているときや宿泊中の火災・爆発など、パッケージ・ツアー参加中の事故が前提となっています。アメックスのビジネス・カード会員の場合、最高額は5,000万円です。

家族が同行した場合の保険適用

法人カードの旅行傷害保険では、カード会員本人だけでなく同行した家族にも補償が及びます。家族の範囲は、一般的に配偶者や生計を同一にする親族です。ただし、親族が働いている場合は生計が別と判断される可能性があります。

次の章では、ショッピング保険について解説します。

ショッピング保険の重要性は買うものによる

PCで 決済する男性

ショッピング保険は、購入したばかりの物が破損した場合などに役立つ保険です。

物品購入が多いなら補償内容を慎重にチェック

壊れやすい物品を多く購入する必要があるなら、ショッピング保険は欠かせない補償といえます。それだけに、補償内容は慎重にチェックすべきでしょう。気になる項目は主に以下のとおりです。

  • 法人カードを使って購入してから何日間補償されるか。
  • 補償の限度額はいくらか。
  • 免責額はいくらか

アメックスのビジネス・カード会員の場合、補償期間は90日で、年間では最高500万円までとなっています。ただし、全会員分を合わせたショッピング・プロテクションの総額が年間10億円までです。また、1事故につき1万円の免責となっているため、単価の低い物品を多数買っていても適用される機会はすくないといえます。

限度額を考えると付帯保険では足りないケースもある

年間の限度額が少ない場合、法人カードに付帯したショッピング保険では不足する可能性が考えられます。破損するリスクが高い高額の物品を多数購入する場合などは、別途対応できる保険の検討も考えられます。損害保険会社では、事業者向けにさまざまなタイプの保険を用意しており、事情に適した保険が見つかるかもしれません。

次の章では、不正利用補償保険について解説します。

不正利用補償保険

不正使用 PC画面

不正利用補償保険は、思わぬ利用代金の請求を受けないために欠かせない保険です。

カードの紛失や盗難は軽視できない

クレジットカードが普及しはじめた当時には、スキミングなどの手口で不正利用される被害が多発していました。カードユーザーの自衛意識が高まることで被害報告が減少すると、逆に危機感が低下しないかと危惧されます。自分は大丈夫と思う心理的な隙間を突いてくるのが犯罪です。

スキミングやカードそのものの盗難だけでなく、紛失という事態も考えられます。不正利用に気付かないでいると、補償される期間を過ぎてしまうおそれがあります。そのため、カードの所在は常に確認することが必要です。また、公式サイトやメールで利用状況の確認ができる法人カードを使うことで、おかしな利用を早期に発見することができます。

従業員による不正利用は補償されない

法人カードでは、従業員に追加カードを持たせて経費の支出に使うことがあります。自分が認めていない物品の購入やサービスの利用に追加カードを使う行為は、不正利用には違いないものの保険適用にはなりません。あくまでも自己の管理下で起きた事象であることを考えれば、補償されないのは当然といえます。

次の章では、保険の自動付帯と利用付帯について解説します。

法人カードの付帯保険は自動付帯ばかりではない

スマホで確認 ビジネスマン

法人カードの付帯保険には、自動付帯と利用付帯の違いがあります。自動付帯とは、カードを持っているだけで自動的に付帯されることをいいます。一方、利用付帯とは対象となる支払いをカード決済した場合に付帯されることです。

カードを持っていれば適用されるのが自動付帯

旅行傷害保険には、自動付帯と利用付帯が混在しているため注意が必要です。たとえば、海外旅行傷害保険は自動付帯のケースもあれば、自動付帯と利用付帯の2本立てになっているケースもあります。

2本立てとは、チケット代や旅行代金をカード決済しなくても補償されるものの、カード決済した場合よりも補償額が低いというものです。この場合は、うっかりカード決済しなかった場合でも半分程度の補償を受けられます。

カードを使わないと付帯されない保険もある

しかし、完全に利用付帯となっている海外旅行傷害保険が付帯している法人カードを持っている場合は、忘れずにカード決済しましょう。ただし、カード決済を忘れた場合でも、海外で公共交通乗用具の決済にカードを利用すれば、その時点から補償されるカードもあります。

国内旅行傷害保険の場合も、自動付帯か2本立てか利用付帯かはカードによります。傾向としては利用付帯が多いようです。

保険は重複して支払われない

自動付帯か利用付帯かで補償額が変わったり補償がなかったりする法人カードですが、旅行傷害保険はカード付帯のものもそれ以外のものも、補償額の重複はないのが原則です。たとえば、複数のカードを所持している場合、各カードの保険からは按分した金額が支払われます。カード枚数にかかわらず、合計額が同じになる仕組みです。

自動付帯か利用付帯か考える必要がない保険

自動付帯か利用付帯かの区別があるのは旅行傷害保険だけです。ショッピング保険や不正利用補償保険は、保険の性質上、付帯方法を検討する必要がありません。

保険で選ぶ法人カードおすすめの3枚

チョイスする クレジットカード

付帯保険の充実度からおすすめの法人カードを3枚紹介します。

アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カード

付帯保険だけでなく、法人カードとしてトータルで高い人気を得ているのがアメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カードです。

旅行傷害保険の内容

アメックスのビジネス・ゴールドには、基本カード会員に対して利用付帯で最高1億円、自動付帯でも最高5,000万円の海外旅行傷害保険が付帯します。追加カード会員は、利用付帯のみで最高5,000万円です。また、家族にも最高1,000万円の補償があります。

治療費用の補償は利用付帯でカード会員が300万円、家族が200万円です。自動付帯なら基本カード会員とその家族200万円ですが、追加カード会員とその家族には適用されません。

国内旅行傷害保険は、利用付帯のみで基本カードと追加カードどちらも最高5,000万円です。家族の補償額は1,000万です。

その他の付帯保険

アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カードには、ショッピング保険の「ショッピング・プロテクション」や返品に対応する「リターン・プロテクション」に加え、「キャンセル・プロテクション」が付帯します。キャンセル・プロテクションとは、死亡や入院などの事由が生じ、旅行やイベントなどの特定サービスを利用できなくなった場合にキャンセル費用を補償するものです。

ショッピング・プロテクションはグリーンのビジネス・カードと同様に年間500万円まで、全体で年間10億円を限度に補償されます。

また、国内旅行で航空機の遅延などによる費用負担を補償する保険金があります。航空機の遅延によって乗り継ぎできないときの「乗継遅延費用保険金」や欠航などで搭乗できないときの「出航遅延、欠航、搭乗不能費用保険金」、「受託手荷物遅延費用保険金」「同紛失費用保険金」です。

アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カード

Thumbnail amex business gold

国際ブランド

アメリカン・エキスプレス

対応電子マネー

楽天Edy(エディ) Suica(スイカ)
  • 国内旅行保険
  • ETC
年会費 ポイント還元率 ポイント名
初年度 2年目~
無料 (税別)31,000円 1.0% メンバーシップ・リワード
発行スピード 限度額 マイレージ
還元率(最大)
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約3週間程 審査基準による 500円(税別)
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JCBゴールド法人カード

日本の国際ブランドJCBの法人カードで、一般におすすめできるのがJCBゴールド法人カードです。

旅行傷害保険の内容

海外旅行の場合、利用付帯で最高1億円、自動付帯なら最高5,000万円の補償が付帯します。治療費用は300万円です。さらに、賠償責任保険は1回1億円を限度に補償されます。

国内旅行の死亡・後遺障害は、自動付帯で最高5,000万円の補償です。また、8日以上入院の場合に日額5,000円の治療費が支払われ、最高20万円の手術費用や1日2,000円の通院費も設定されています。

その他の付帯保険

ショッピングガード保険と呼ばれるショッピング保険では、国内外とも500万円を限度として補償され、免責額は3,000円です。航空機遅延に関する補償は、国内外ともほぼ同様となっています。

JCB法人カード ゴールド

Thumbnail jcb gold corporate

国際ブランド

JCB

対応電子マネー

  • 国内旅行保険
  • 海外旅行保険
  • ETC
年会費 ポイント還元率 ポイント名
初年度 2年目~
無料 10,000円(税抜) 0.5%~1.0% Oki Dokiポイント
発行スピード 限度額 マイレージ
還元率(最大)
ETC年会費
通常2~3週間 公式サイト参照 無料

三井住友ビジネスゴールドカード

三井住友ビジネスゴールドカードは、日本におけるVISAカードの草分け的存在の三井住友カードが発行する法人カードです。

旅行傷害保険の内容

海外旅行傷害保険の自動付帯の最高額は1,000万円で、利用付帯で発生する4,000万円を合わせて最高5,000万円にアップします。治療費用は300万円、賠償責任保険は1事故あたり5,000万円が限度です。

国内旅行傷害保険は利用付帯のみで、最高額は5,000万円です。8日以上の入院で1日あたり5,000円の保険金や通院1日2,000円の保険金がでます。手術保険金は最高20万円です。

その他の付帯保険

お買い物安心保険と呼ばれるショッピング保険で、国内外の利用で300万円まで補償を受けられます。免責額は3,000円です。

三井住友ビジネスカード for Owners(ゴールド)

Thumbnail smcc forowner v g rgb 180510

国際ブランド

VISA

対応電子マネー

WAON(ワオン) iD(アイディ)
  • 国内旅行保険
  • ETC
年会費 ポイント還元率 ポイント名
初年度 2年目~
無料 本会員 税抜10,000円+税 0.3%~0.5% ワールドプレゼント
発行スピード 限度額 マイレージ
還元率(最大)
ETC年会費
50万~200万円 税別500円+税

まとめ

法人カードには各種の保険が付帯します。どの法人カードでも付帯するといえるのは旅行傷害保険ですが、国内旅行傷害保険は付帯しない法人カードもあって複雑です。

また、アメックスのビジネス・ゴールドに付帯するリターン・プロテクションやキャンセル・プロテクションなど特徴的な制度もあって選択肢は多数あります。同じ保険でも条件が異なるなど、安易に選ぶと失敗するかもしれません。

自分が望む付帯保険は何かを考え、より役に立つ法人カードを選んでください。

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2018.12.14

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アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カード

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