個人事業主はクレジットカード決済の仕訳が経理の決め手!

クレジット決済

個人事業主にも、経費をカードで決済している方は多いと思います。なにかと活用する機会の多いカード決済ですが、決済日と、実際に現金が引き落とされる日が異なるため、仕訳で悩んでしまうこともあるのではないでしょうか。

すべての決済をカード1枚で済ませている場合には、確定申告時の手間も大きくなりがちです。また、事業用と個人用のカードを混用している場合も、仕訳の手間が生じてしまいます。

そこで今回は、個人事業主がカード決済を利用した場合の、スムーズな仕訳方法をご紹介します。

個人事業主がクレジットカード決済の仕訳をするメリット 

机の上のカードや明細 虫眼鏡

個人事業主も、しっかりと経理の管理を行う必要があります。カード決済の仕訳は面倒な部分もありますが、きちんとした仕訳をすることによって、納税上のメリットも生まれます。

確定申告がラクになる

個人的な出費を事業用のカードで決済した場合、また、事業での出費を個人のカードで決済した場合には、事業用の支払いと個人での支払いを仕訳したうえで、確定申告をしなければいけません。

仕訳をしないと、事業のために使った経費と個人的に使ったお金の区別ができなくなってしまいます。きちんと仕訳をしてお金の流れを明確にしておけば、確定申告時の手間が大幅に軽減されます。

節税効果が期待できる

仕訳をしなかった場合には明細が分かりにくくなるので、経費の精算忘れが発生する可能性も高まります。特に、決済がウェブで完結している場合には、請求書や領収書が残らないので、後になって見返しても、事業用の出費と個人的な出費の判断に迷うことも多くなるでしょう。

経費として計上できなければ、それだけ利益が増えてしまい、支払う税金も高くなってしまいます。場合によっては、払う必要のない税金を払うことにもなりかねません。

次の項目では、仕訳の具体的な方法について解説していきます。

個人事業主がクレジットカード決済の仕訳をする方法

スマホとカード 見比べるビジネスマン

カードを利用した場合には、「カードを実際に使った日」と「現金が口座から引き落とされた日」のそれぞれについて、仕訳をする必要があります。

事業用のクレジットカードで経費を払った場合

カード決済では決済の時点で現金が減ることはないので、勘定科目を「未払金」として仕訳しなければいけません。なお、実際に現金が引き落とされる日付では、現預金の勘定科目を設定し、両者を相殺することになります。 具体的な例をみていきましょう。

  • 事例
    2018年11月3日に、取引のためにタクシーを使用、事業用カードを使って1,210円を支払った。カードは月末締め、翌月26日引き落とし。

この例の場合では、決済日と引き落とし日の仕訳方法が異なります。

クレジットカード決済日の仕訳方法

決済日の借方勘定科目は「旅行交通費 金額1,210円」となり、貸方勘定科目は「未払い金 金額1,210円」となります。

引き落とし日の仕訳方法

実際に引き落としが行われた2018年12月26日の仕訳をみてみましょう。この事例の場合は、借方勘定科目は「未払い金 1,210円」となり、貸方勘定科目は「普通預金 1,210円」になります。このように処理することによって、それぞれが相殺されます。

個人用のクレジットカードで経費を払った場合

経費を個人用のカードで決済した場合には、「事業主借」で仕訳を行います。

  • 事例
    2018年11月3日に、取引のためにタクシーを使用、個人用カードを使って1,210円を支払った。カードは月末締め、翌月26日引き落とし。

あくまでも経費なので決済日当日の仕訳は必要になりますが、引き落としは個人口座になるので仕訳は不要です。「事業者が個人から借金をして決済をした」というイメージです。

クレジットカード決済日の仕訳方法

決済日の借方勘定科目は「旅行交通費 金額1,210円」となり、貸方勘定科目は「事業主借 金額1,210円」となります。

引き落とし日の仕訳方法

引き落とし日の仕訳は必要ありません。

事業用のクレジットカードで個人的な支出を払った場合

基本的には個人用のカードを使って経費を払った場合と同様に、事業主借で仕訳をします。

  • 事例
    2018年11月3日に、個人的な理由でタクシーを使用、事業用カードを使って1,210円を支払った。カードは月末締め、翌月26日引き落とし。

この場合、決済日の仕訳は不要で、引き落とし日に仕訳を行います。「個人が事業者からお金を借りた」というイメージです。

クレジットカード決済日の仕訳方法

決済日の仕訳は不要です。

引き落とし日の仕訳方法

引き落とし日の借方勘定科目は「事業主借 金額1,210円」となり、貸方勘定科目は「普通預金 金額1,210円」となります。

実際には、月に何度もカードを使う機会があるので未払い金も多くなり、引き落とし日には、未払い金を相殺するための仕訳の手間もそれだけ発生することになります。

このように、個人用のカードと事業用のカードを区別することなく使用していると、経理の手間が煩雑になるだけでメリットがありません。事業を円滑に進めるためにも、カードはきちんと使い分けて、余計な手間を少しでも省きたいところです。

次の項目では、ポイントを使った場合の仕訳方法を解説していきます。

個人事業主がポイントを使って支払った場合の仕訳

ノートPC スマホとカード

クレジットカードのポイントは、買い物をすることによって貯まっていきますが、貯まったポイントについては「特に仕訳処理はしない」というのが慣行となっています。

クレジットカードのポイントサービスは、たいていの場合、ポイントに有効期限があります。期限が切れるとポイントは消滅するため、お金として利用できたり、消えてなくなったりする「ポイント」を経理で処理をするのは煩雑であるという考え方によるものです。

現在、ポイントが付与された場合の経理作業で主流となっているのは、ポイントを収入として考えるのではなく、「ポイント分の値引きをされた」として処理をする方法です。

  • 事例
    消耗品費として10,000円を使ったが、そのうち2,000円分はポイントを使用したので、実際の支払額は8,000円だった。 この場合は単純に、「消耗品費8,000/現金8,000」という処理で問題はありません。

ポイント分を雑収入として経理処理する方法もありますが、事実上、値引きを受けた場合と結果は変わりません。雑収入を記載する手間を考慮すれば、値引き相当として処理をする方が無難といえるでしょう。なお、値引き相当として処理するか、雑収入として処理するかは、1度決めたら後で変更することができないので注意が必要です。

ただし、10万円を超えるようなパソコンなどの購入時にポイントを使った場合は、減価償却が問題となってくる可能性があります。ポイントを充当した金額が大きい場合には、税理士や税務署に相談して、経理処理をするようにしてください。

次の項目では、カード決済時に貰う書類の保存について解説していきます。

クレジットカードで払った書類の保存方法

カードとレシート

カード決済をした場合には、利用した店舗で発行される「領収書かレシート」と、カード会社が発行する「利用明細書」の2種類が保存する必要のある書類となります。領収書とレシートには「カードの利用日」、明細書は「引き落とし日」の情報が記載されているため、仕訳処理をするうえで、どちらの書類も重要になります。

明細書をネットで閲覧している場合には、閲覧期限に注意してください。利用明細を郵送してもらっている個人事業主は問題がありませんが、ネット上の領収書や明細は、できるだけ早めに印刷をしたり、PDFなどに保存したりしておきましょう。

次の項目では、カードの使い分けが必要な理由を詳しく解説していきます。

個人事業主はクレジットカードの使い分けが肝心

カレンダーとカード 紙幣

個人用のカードを使って事業費を払った場合、あるいは、事業用のカードを使って個人的な出費を支払った場合の仕訳は大変手間がかかるということがわかりました。

そもそも、事業用の出費であったとしても、引き落とし口座が個人の口座だった場合には、事業費とはみなされません。したがって、個人的な口座から引き落とされた経費は、すべて事業主借で処理する必要があります。こうなると経理の流れがより煩雑になります。

いずれにしても、個人事業主が1枚のカードで個人的な支払いと経費の両方を決済している場合には、経理管理の手間が余計にかかってしまうのです。スムーズな経理作業を行うためには、個人用のカードと事業用の法人カードを使い分ける必要があります。カードを使い分ければ、法人用のカードで決済された金額がそのまま経費となるため、個人用の出費と分けて処理する必要がありません。

個人事業主は法人カードを所有する必要がないと思っている方も多いかもしれません。しかし、個人事業主だからこそ法人カードを作成して仕訳の手間を省き、経費と個人的な出費を明確に分ける必要があるのです。

次の項目では、個人事業主の使い分けにおすすめのカードを紹介します。

使い分けにおすすめのクレジットカード3選

お勧めのカード

個人用のクレジットカードと異なり、法人用のカードは事業用として発行されるので、ビジネスに役立つ特典が多くなっています。

個人事業主でも作成可能な法人カードは数多く発行されていますが、ここでは特に個人事業主が使いやすいクレジットカードを3つ厳選してご紹介します。

各カードの年会費や特典などもチェックしながら、自分の事業に役立つ法人カードを選んでみましょう。

アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カード

ステータス性の高さと豊富な特典が特徴の、アメリカン・エキスプレス(以降アメックス)法人ゴールドカードです。
4つの保証プロテクションで、個人事業主を守ってくれます。

      • 突然の怪我や病気でホテルや航空券をキャンセルした場合のキャンセル費用を年間10万円まで保証してくれる
        キャンセルプロテクション
      • カードで購入した商品を返品できない場合、アメックスが代わりに払い戻しをする
        リターンプロテクション
      • 購入後90日以内であれば、盗難や破損の損害を年間500万円まで保証してくれる
        ショッピングプロテクション
      • ネット決済が多くなりがちなカード決済でも安心の、不正利用全額補償
        オンラインプロテクション

もちろん、福利厚生やグルメサービスなどのビジネスサポートも充実しています。また、事業用カードにゴールドカードを持つことで、事業主としてのステータスも高まるでしょう。

アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カード

国際ブランド

アメリカン・エキスプレス

対応電子マネー

QUICPay(クイックペイ)
  • 国内旅行保険
  • 海外旅行保険
  • ETC
年会費 ポイント還元率 ポイント名
初年度 2年目~
無料 31,000円(税別) 0.3~1.0% メンバーシップリワード
発行スピード 限度額 マイレージ
還元率(最大)
ETC年会費
2~3週間程度 審査基準による 500円(税別)
今がチャンス!お得な入会特典
新規入会後にカード利用で30,000ptプレゼント!

三井住友ビジネスカード for Owners(クラシック)

年会費が1,250円と安いだけではなく、申し込みには本人確認書類のみで決算書などの提出が不要という、作りやすい法人カードです。

iDやApple Pay、WAONなど、多くの電子マネーを追加できるのもポイント。ちょっとした事業用の決済にも手軽に利用することができます。

また、支払い方法は一括払いのみという法人カードが多い中で、リボ払いや分割払いにも対応しているのも特徴です。立ち上げて間もない個人事業主の強い味方になってくれるでしょう。

三井住友ビジネスカード for Owners(クラシック)

国際ブランド

VISA

対応電子マネー

WAON(ワオン) iD(アイディ)
  • 国内旅行保険
  • 海外旅行保険
  • ETC
年会費 ポイント還元率 ポイント名
初年度 2年目~
無料 1,250円(税別) 0.3%~0.5% ワールドプレゼント
発行スピード 限度額 マイレージ
還元率(最大)
ETC年会費
10万円~150万円 500円(税別)
今がチャンス!お得な入会特典
オンライン限定!最大10,000円のVJAギフトカードプレゼント!

JCB法人カード 一般

年会費1,250円で作成することができる、維持費の負担が少ない法人カードです。利用明細書には日付や支払い先、金額などがすべて記載されるので、経理の手間が大幅に軽減されます。

JCBはOki Dokiポイントプログラムを実施しているので、1,000円の利用で1ポイントが貯まるのも魅力。さらに、「JCBオリジナルシリーズパートナー」の加盟店で利用すれば、還元率がアップするのも特徴です。

スターバックスでの利用でポイント還元率が5倍、セブンイレブンは3倍、昭和シェル石油では2倍になるなど、利用した場合に事業経費とみなされる加盟店も多いので、ビジネスシーンで活用する機会も増えるでしょう。

JCB法人カード 一般

国際ブランド

JCB

対応電子マネー

  • 国内旅行保険
  • 海外旅行保険
  • ETC
年会費 ポイント還元率 ポイント名
初年度 2年目~
無料 1,250円(税別) 0.5%~1.0% Oki Dokiポイント
発行スピード 限度額 マイレージ
還元率(最大)
ETC年会費
通常2~3週間 公式サイト参照 無料

まとめ

決済に便利なクレジットカードも、使い方によっては余計な手間が生じてしまいます。特に、事業用と個人用の支払いを1枚のカードで行っていると、仕訳の手間が煩雑化するので、現金で払っているほうが良いという結果にもなりかねません。

仕訳はもちろん大事ですが、スムーズに経理作業を進めるためには、個人用のカードと事業用のカードをしっかり使い分けることが重要です。

自営業でもクレジットカードを 持っておきたい! 個人事業主に法人カードをおすすめする 6つのメリット

2020.01.15

自営業でもクレジットカードを持っておきたい!個人事業主に法人カードをおすすめする6つの理由

仕事をしていると、思った以上にクレジットカードが必要になるシーンに出会います。ところがカードの必要性を感じて申込みをしてみても、厳しく審査されてしまうのが自営業を営んでいる個人事業主です。この記事をご覧になっている人の中にも、クレジットカードが発行されずに困っている方がいるのではないでしょうか。同じ自営業をしていても、審査に通ってカードが発行される人は大勢います。そのような人たちはちゃんと審査が通るための条件を整えているからで、それはあなたにも不可能なことではありません。自営業が審査に通るためのポイントについて把握し、ぜひクレジットカードを手にしましょう。カードがあれば得られる仕事上のメリットもいろいろあります。そのメリットについてもこの記事で一緒に把握しておきましょう。

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