実質的支配者とは誰のこと?法人カードの発行を左右する重要な人物

王冠 ビジネスマン 米国国旗

普段あまり使うことのない「実質的支配者」という文言を前にして、法人カードの申し込みは複雑だと感じる人がいます。クレジットカードの申し込みでは、単に支配者というだけでも驚く表現ですが、実質的支配者というところが強烈な印象を与えているのです。

しかし、実質的支配者が何を意味するのかをわからないまま遠巻きに見ていても話が前に進みません。実質的支配者という概念は、法人カードを申し込むのを躊躇しなくてはならない存在なのでしょうか。もし、そうだとすれば、法人カードはハードルの高いカードになってしまいます。

そこで、こちらでは実質的支配者とはなんなのか、誰のことを指すのか、どのような役割があるのかなど、実質的支配者のナゾに迫り、わかりやすく解説します。

実質的支配者は法人カードの申し込みに不可欠

クレジットカードの法人カードを申し込むとき、実質的支配者を申告する必要があります。実質的支配者を申告しなければ、法人カードを作ることはできません。

実質的支配者の申告は犯罪収益移転防止法の要請

実質的支配者の申告はクレジットカード会社の都合で行っているのではなく、犯罪収益移転防止法によって定められたものです。したがって、カード会社の裁量で申告を不要とすることはできず、必ず求められます。

実質的支配者の確認が必要な理由

犯罪収益移転防止法の趣旨は、マネーロンダリングやテロ資金となり得る収益の移転を事前に防ぐことにあります。たとえば、クレジットカードの架空名義による使用といった不正行為は、マネーロンダリングやテロ資金の調達手段となり得るものです。

法人カードにおける実質的支配者の確認は、マネーロンダリングなどの疑いがあるかどうか、届出をすべき疑いがあるかどうかを判断するために必要な項目のひとつとされています。この判断を行うのはカード会社です。

アメックスなどがサイト上で説明

法律で定められている以上、カード会社としても顧客への周知を徹底する必要があります。そこで、アメックスなどのカード会社では、実質的支配者の申告についての手引きとなる説明をサイト上に掲載しています。法人カードの申し込み受付に際し、少しでも疑問点を解決してもらい、円滑な申し込みにつなげるための取り組みです。

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実質的支配者の申告が必要な団体とは

それでは、実質的支配者の申告が必要な団体とはどのような団体でしょうか。法人カードを申し込む団体の中で、法人となっている団体は申告しなければなりません。

法人とは、人間ではないものの、社会活動を行うにあたり人間と同様の資格条件である法人格を与えられた団体です。生物学的な人間を自然人と呼び、法的に人格を持つ団体を法人と呼びます。

法人格にはいくつもの種類があります。よく知られている株式会社や有限会社、合同会社、一般社団法人、NPO法人なども法人格を持つ団体です。

実質的支配者の申告が不要な団体もある

法人カードの申し込みにあたり、法人は実質的支配者の申告が不可欠ですが、中には法人格を持っていながら申告を必要としない団体もあります。犯罪収益移転防止法第4条第5項に定められた国等に該当する団体です。

国等に入る団体としては、国、都道府県や市区町村といった地方公共団体、上場企業などとその子会社があります。つまり、法人である株式会社であっても上場企業は実質的支配者の申告が不要なのです。

法人でなければそもそも申告は不要

ここで再確認しておきますが、実質的支配者の申告が必要なのは国や地方自治体、上場企業などを除く法人となっています。そもそも法人ではない場合、それが団体であろうと個人であろうと申告は不要です。

ここまでは実質的支配者が法人カードを作る際になぜ必要か解説いたしました。しかしそもそも実質的支配者とは誰のことを指すのでしょうか。次はそのことについて説明していきます。

実質的支配者って結局は誰のことか

実質的支配者の申告が必要な理由はわかりましたが、それでは、実質的支配者とはいったい誰のことを指しているのかという疑問が残ります。

法人の事業経営を支配する人が実質的支配者

実質的支配者が誰になるかといえば、法律上は当該法人の事業経営を支配する人となっています。しかし、これでは社長のことなのか、株主のことなのか、それ以外の人なのかがハッキリしません。実は、実質的支配者は役職などの肩書きで判断するわけではなく、実質的に支配権を持っているかどうかがポイントです。

実質的支配者は自然人の場合と法人の場合がある

ここで注意したいのは、実質的支配者にも自然人、つまり人間が該当する場合と法人が該当する場合がある点です。社長などの経営陣であれば自然人ですが、法人が実質的支配者にあたるケースがあります。

たとえば、親会社と子会社の関係です。子会社の株主である親会社が実質的に子会社を支配している場合、実質的支配者は親会社、つまり法人ということになります。

とはいえ、現行法では実質的支配者は自然人まで遡って確認されます。法人が実質的支配者の場合であっても、今度はその法人の中で誰が該当するかを確認するのです。

たとえば、法人カードを申し込むA社を支配しているのがB社だった場合、B社が実質的支配者となるところ、B社を支配しているC氏まで遡ってC氏をA社の実質的支配者とします。そうすると、法人が実質的支配者となるケースは存在しないはずです。

ところが、そこまでの確認を必要としないケースがあります。

国等が実質的支配者の場合は遡及しない

実質的支配者の申告が不要な法人として、国や地方公共団体などがあることは前述のとおりです。実は、実質的支配者に関して、法的にはこれらの団体は自然人とみなすことになっているのです。したがって、この国や地方公共団体、上場企業などが実質的支配者となる場合は、その時点でいわば「みなし自然人」であるため「人間である自然人」まで遡っての申告は不要となります。

つまり、法的には法人が実質的支配者となるケースはありませんが、実態としてはあるということです。

実質的支配者は資本多数決法人とそれ以外の法人で異なる

実質的支配者が誰になるのかの判断は、資本多数決を採用する法人とそれ以外の法人で異なっています。

資本多数決を採用する法人とは、出資に応じて意思決定に参加できる法人、つまり株式会社、有限会社、特定目的会社、投資法人等のことです。

一方、それ以外の法人は数多く、合名会社、合資会社、合同会社といった会社に加え、学校法人、医療法人、社会福祉法人、一般社団法人等があります。

申告する内容

実質的支配者として申告する内容は、該当する個人の氏名、住所、生年月日(この3つを本人特定事項と呼びます)、それに法人カードを申し込む法人との関係性です。また、該当者が複数いる場合は、全員について申告します。

申告する書式はカード会社によって異なります。ちなみに、法的には電話番号を申告する必要はなく、アメックスの場合も、電話番号を記載する欄はありません。法人との関係性は、どの方法で実質的支配者と判断されたかによります。

また、実質的支配者が国や自治体、上場企業等である場合は個人を記載する必要はなく、法人の名称と本店等の所在地で申告します。

次は法人の実質的支配者の決め方についてお伝えいたします。

資本多数決を採用する法人の実質的支配者は議決権で決まる

株式会社など資本多数決を採用する法人では、実質的支配者の判断に議決権を用います。議決権とは、株主総会における決議に票を投じて意思決定に参加する権利のことです。つまり、議決権は一般に株主が有しています。

議決権は、株主の数ではなく保有する株式の数に応じて行使できますが、単元株に満たない小規模の株式に議決権はありません。こうした事情から、大きな議決権を持っているのは大株主ということになります。

直接的な議決権を持つ人

議決権には直接的な議決権と間接的な議決権の2種類があります。直接的な議決権を持つ人とは、法人カードを申し込む法人の株式を議決権レベルで持っている人です。

直接的な議決権を50%超保有していれば、その人が実質的支配者となります。また、直接的な議決権は50%を超えないものの、間接的な議決権とあわせて50%を超えれば、実質的支配者です。

誰も50%超の議決権を保有していない場合は、直接的または直接的と間接的を合わせて25%超の議決権保有者を実質的支配者とします。この場合、複数の実質的支配者が誕生する可能性があります。

間接的な議決権を持つ人

直接その法人の株式は持っていないものの、その法人の株式を持っている法人の株式を持っている場合、間接的な議決権を持つことになります。

たとえば、法人カードを申し込むA社の株式を多数保有するB社と、まったく持っていないCさんがいたとします。しかし、CさんはB社を支配するレベルでB社の株式を多数保有する状況です。この場合、CさんはA社について間接的な議決権を持っています。

間接的な議決権を持つ人が実質的支配者になるかどうかは、直接的な議決権のところで述べたとおりです。

それ以外の人

誰も25%超の議決権を保有していない場合は、取引関係や資金の融資関係などにより、25%超の議決権を持っているのと同じくらいの支配力を持つ人がいれば、その人が実質的支配者です。

それだけの支配力を持っている人もいないときは、社長などの法人を代表して業務を執行する人が実質的支配者となります。

では資本多数決を採用しない法人の場合はどのように実質的支配者を決めるのでしょうか。次のセクションで触れていきます。

資本多数決を採用しない法人は配当や分配がポイント

さて、実質的支配者を議決権の割合で決める方法はわかりやすいですが、資本多数決を採用していない法人は少し複雑です。決め方としては、配当や分配を用いています。

配当・分配を受ける権利を持つ人

資本多数決を採用しない合同会社などでは、配当や分配を受ける権利を持つ人から実質的支配者を確定します。

まず、その法人の収益の50%超の配当を受け取る人がいれば、その人が実質的支配者です。いなければ、25%超を受け取る人を実質的支配者とします。ここまでは、議決権ベースの場合と似ています。

それ以外の人

しかし、50%超の人か25%超の人がいてもいなくても、取引や融資などの関係で実質的な支配力を持つ人がいるかどうかを確認する点が資本多数決を採用しない法人の特徴です。

そして、これらすべてがいないときに、社長などの法人を代表して業務を執行する人を実質的支配者とします。

最後に実質的支配者に求められていることを提示致します。

実質的支配者に求められていることとは

通常、会社の業務に関することは社長などの代表者が責任を負うものです。有限責任の株主は、その株式に投じた資金の範囲で責任を負います。

しかし、法人カードの申し込みに当たっては、代表取締役や社長執行役員などよりも株主の方が重視されているように見えるのです。そのため、実質的支配者になると、何か大きな負担があるのではないかとの疑問や不安が起こり得ます。

それでは、実質的支配者には何が求められているのか?
実は、実質的支配者になったからといって、特別に何かをしなければならないわけではありません。また、実質的支配者であることを理由に返済義務を負うこともないです。

そもそも、犯罪収益移転防止法による義務を負っているのは、顧客ではなくカード会社などの事業者です。また、実質的支配者のデータを他の目的で使用することは、事業者の守秘義務や個人情報の保護に関する法律に照らして問題となり得ます。

社長など会社の業務に責任を負っている人が実質的支配者になった場合に、社長としての責任はありますが、実質的支配者だからどうこうという話にはなりません。ただし、犯罪収益移転防止法の要請によることから、マネーロンダリング等の疑いがかかったときに、捜査機関から事情を聴かれる可能性がないとはいえないでしょう。

もちろん、怪しげな活動をしている法人でなければ、そういった心配も無用です。

実質的支配者が変わった場合

実質的支配者が変わった場合は、カード会社に申告する必要があります。この場合も、申告する内容に違いはありません。

まとめ

実質的支配者という名称を聞いただけで、とんでもなく重要なポジションのように思えます。もちろん、過半数の議決権を持つ株主であったり、経営を左右するような取引先であったりと、大物であることは間違いない事実です。

ただし、法人カードの申し込みにおける実質的支配者としては、あくまでも誰が該当するのかを申告するだけのものです。ここで実質的支配者として登録されたからといって、何が変わるわけでもありません。

ここが理解できれば、実質的支配者となることに抵抗はないでしょう。実質的支配者という名称が気になって法人カードの申し込みを控えていたなら、一気にハードルが下がったわけです。安心して、アメックスなどの法人カードの申し込みができます。

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