法人カードの作り方でもう悩まない!発行までのチェックポイントを徹底解説

「法人カードの作り方は難しい」と思っている方も多いと思いますが、手順としては、個人用のカード作成と大きな違いはありません。申し込みから発行に至るまでに煩わしい手続きが生じることもないので、作り方で悩んでいるなら、申し込んでしまった方が早いでしょう。
そこで今回は、法人カード作成の流れや申し込みに必要な書類、さらに、法人カードの選び方まで、申し込みに必要な知識を詳しく解説していきます。
持っていれば業務の改善に大きく役立つ法人クレジットカードを、ぜひ、この機会に作成してみてください。
法人カードの作り方
ここでは、具体的な法人カードの作り方を見ていきます。カード作成の手続きが煩雑ということはないので、必要書類の不備がないかどうかなどをしっかりチェックしておきましょう。
法人カードの作り方は簡単
作り方の手順は、次のようになります。
作り方の手順を確認してみましょう。
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このように、作りたい法人カードを選んだ後は、各カードの公式ホームページからオンラインで申し込みをすることになります。個人用カードの作成と大きく異なるのは、「申込書と書類を合わせて返送する」という点です。
個人用のカードは最短で即日発行されるケースもありますが、法人カードは必要書類を返送する手順があるため、申し込みから発行までに2週間から3週間程度かかります。
Webサイトから申し込み
申し込みフォームへの記入は、5分程度で終わります。この時点では、住所や氏名、電話番号など基本的な情報を記入するだけで問題はありません。
ただし、キャッシング機能やETCカードなどの付加機能を希望する場合には、フォームでの申し込み時に選択する必要があります。カードによって付けられる機能は異なるので、事前確認は必須です。
引き落とし用の銀行口座を用意する
法人で申し込む場合には、法人名義の口座を予め用意しておく必要があります。公式ページの入力フォームには法人口座の口座番号を記入する欄があるので、カード会社からの申込書が届いた後ではなく、フォームから申し込みをする段階で法人口座がなければいけません。なお、個人事業主の場合は、個人の口座番号を記入するだけでOKです。
必要書類を添えて郵送する
必要事項を記入した申込書と合わせて、必要書類も送付します。法人カード作成に必要な書類を、確認していきましょう。
必要書類の種類
法人として申し込む場合には、事業の実態や会社の存在確認のために「現在事項全部証明書」か「履歴事項全部証明書」の原本、または、コピーを提出します。
また、「代表者個人」の確認として、「運転免許証」や「パスポート」「住民票の写し」なども送付します。このとき、住所、氏名、生年月日がはっきりと確認できるように、原寸大でコピーするようにしてください。個人事業主は、代表者個人が確認できる書類があれば、申し込みが可能ですが、カードや付加機能によっては年収を証明する書類が必要になるケースもあります。
申込書の記載に不備があると審査に悪影響を及ぼす可能性もあるので、記入漏れや書類の不備がないように、しっかりと確認をしてから申し込むようにしましょう。
法人印も必要
申込書には法人印を押す場所があるので、申し込み前に用意する必要があります。個人事業主の場合は、個人の印鑑を押印してください。
カード会社の審査
申込書を送付すると、カード会社の審査が行われます。場合によっては、カード会社から事業実態や存在確認のための電話がありますが、審査のために必要なので、必ず電話に出て受け答えをするようにしてください。
問題なく審査をパスすれば法人カードが発行されますが、何らかの理由で審査に通らなければ、カードの発行は見送りとなってしまいます。
一般カードに比べると法人カードは審査が厳しい
法人カードはカード会社にとって「貸し倒れ」のリスクが大きくなるので、カード会社の審査も厳しくなりがちです。会社の「生存率」は低く、創業後5年以内に約20%の企業が倒産しています。個人は、これほどの高い確率で破産をすることはありません。
未回収のリスクが増えるキャッシング機能を付けると、さらに審査が厳しくなります。逆に言えば、「キャッシング機能を付けない」、「追加カードは必要最低限にする」など、未回収リスクを少なくすることで、審査に通りやすくなる可能性を高くすることができます。
法人カードの発行
無事にカード会社の審査に通過すれば、申し込みから2週間から3週間ほどで、登録した住所に法人カードが届きます。カードの裏面にサインをすれば、すぐに使用可能です。
次の項目では、法人カード申し込みの条件を確認していきます。
法人カードの作り方と合わせて申し込み条件もチェック
法人カードの作成には、開業期間や業績に一定の条件があるのでしょうか。ここでは、気になる法人カードの申し込み条件をチェックしていきます。
開業期間は問わない
最近では、開業期間を不問としている法人カードが主流になっています。ただし、法人カードの中には、最低でも開業後3年以上、または、黒字決算連続2年以上などといった条件を設定しているカードもあるので、あまり実績がない場合には、開業期間を問わない法人カードに絞って申し込むようにしましょう。
個人事業主でも法人カードは作れる
個人事業主でも、法人カードを作ることはできます。業績は無関係としているカードもありますが、代表者個人のクレジットヒストリーが重視されるという点は、忘れないようにしましょう。金融事故の事実が発覚すれば、個人事業主向けのカードでも審査に通る可能性は下がります。
会社の所在地も重要です。所在地がレンタルオフィスになっている場合には、事業実態に対する信頼度が下がるため、カードの作成が難しくなる傾向にあります。
次の項目では、カードを作る前に確認しておくべきことを解説していきます。
法人カードを作る前にチェックしたい5つのポイント
法人カードの選択には、カードの特典や年会費などのチェックポイントがいくつかあります。
- 年会費と特典の内容
- ポイントの貯めやすさ
- 利用限度額
- ステータスの高さ
- 審査の通りやすさ
特に大切な5つのポイントについて解説していきます。
年会費と特典の内容
年会費はカードによって違いますが、1,000円台から50,000円程度が一般的です。初めて法人カードを作る場合には年会費も重要な要素になるので、作成前にチェックをしておく必要があるでしょう。
ただし、年会費が安ければ良いというものでもありません。年会費の高い法人カードは、業務を円滑に進めるための特典が充実していることが多く、利用価値も高まります。自分の業務に活用できそうにない特典ばかりで年会費も高いというカードなら不要かもしれませんが、活用できそうな特典があるなら、多少年会費が高くてもカードを作る価値はあるでしょう。
法人カードの主な付帯サービスをみてみます。
ポイントサービス
還元率や貯まったポイントの用途はカードによって異なるので、カード作成前にチェックしておきましょう。
付帯保険
海外渡航時の補償内容だけではなく、国内での補償や付帯条件の確認も重要です。また、購入した商品に対する「ショッピング保険」の有無も確認してください。
空港ラウンジの利用
海外出張の機会が多い企業では、無料で空港のラウンジが利用できる特典があると便利です。
いずれにしても、カードによって特典の内容は大きく異なるので、自社の業務内容と年会費を考慮しながら、最適な1枚を選んでください。
ポイントの貯めやすさ
特定店舗で決済すれば還元率が上がるカードや、マイルへの還元率が優遇されているカードもあります。年間の決済額に応じて還元率が変わるカードも少なくありません。
ポイントが貯まりやすいカードは、経費削減にも役立つので、各カードのポイントプログラムは、しっかりと把握しておきたいところです。
利用限度額も確認
利用限度額のチェックも重要です。法人カードは個人用のカードに比べると、月々の決済額が大きくなりがちです。追加カードを発行した場合には、全てを合算した決済額がそのまま利用限度額になるため、毎月の支払い総額を勘案した限度額を検討する必要があります。
なお、カードの実際に決済されるのはその月ではなく翌月なので、最低でも2か月分から3ヶ月分の枠が必要です。
ステータスの高さ
法人カードならではのステータス性もチェックしておきましょう。個人用のカードとは異なり、ビジネスシーンで使用する法人カードは、取引先などに「どのようなカードを使っているのか」とチェックされるかもしれません。
そのようなときに、世界的に知られているアメックスの法人ゴールドカードなどを使用していれば、ビジネス上での信頼度が高まるでしょう。
審査の通りやすさ
どんなに良い法人カードでも、審査に通らなければカードを作ることはできません。法人カード選ぶときには、各社の審査基準も確認しておきましょう。開業期間を問わないカードや、個人事業主をターゲットにしたカードは、ほかのカードに比べて審査が甘い傾向にあるのでチェックしておきたいところです。
次の項目では、初めて法人カードを作る人のための、おすすめカードを紹介します。
初めて作る人必見!おすすめの法人カード5選
ここでは、初めての1枚に適した法人カードを紹介します。ステータス性や特典なども考慮しながら、自分に適した法人カードを選んでみましょう。
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カード
年会費 | ポイント還元率 | ポイント名 | |
---|---|---|---|
初年度 | 2年目~ | ||
無料 | 31,000円(税別) | 0.3~1.0% | メンバーシップリワード |
発行スピード | 限度額 | マイレージ 還元率(最大) | ETC年会費 |
2~3週間程度 | 審査基準による | 500円(税別) |
- 法人格のある法人代表者向けゴールドカード
- 最高1億円の旅行傷害保険が自動付帯!
- 豊富なプロテクションサービス
- 貯まりやすく使いやすいポイントプログラム
- ビジネス・カード会員様向けイベント
- 今がチャンス!お得な入会特典
- 新規入会後にカード利用で30,000ptプレゼント!
アメックスの法人のゴールドカードは、ステータス性の高さも兼ね備えたカードとして知られています。
個人用のカードは審査が厳しいので、なかなか作ることはできませんが、法人カードは比較的審査が通りやすいという特徴があります。設立1年目の企業や個人事業主でも申し込みが可能です。
世界で活用できる空港ラウンジの無料利用や、最高で5,000万円の海外旅行保険が自動付帯されるなど、ゴールドカードならではの特典も満載。年会費は31,000円とやや高めですが、特典を活用する機会が多くなるカードなので、すぐに元が取れてしまうでしょう。
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・カード
ステータス性はゴールドカードに及びませんが、一般的な個人用クレジットカードのゴールドに匹敵する特典内容が魅力です。
海外旅行でクレジットカードを使う機会が多い法人や個人事業主は、アメックスの法人カードを作っておくと、役立つ機会が多くなるはずです。
EX Gold for Biz
2,000円というリーズナブルな年会費ながらも、高いスペックを持つゴールドカードです。
還元率は0.6%ですが、年間の決済額に応じて最大1.1%の高還元率となります。比較的審査に通りやすいのも魅力です。
JCB法人カード
JCB法人カードは、還元率の高さと使い勝手の良さが特徴の1枚です。ポイントはスーパーや飲食店などでも利用できるJCBギフトカードに交換可能。
ポイント還元率は0.3%から0.5%程度ですが、アマゾンなどの特定店舗でカードを使えば、最大で2.5%まで還元率がアップします。
三井住友ビジネスカード for Owners
キャッシング機能を搭載できる法人カード。支払い方法の選択が出来るのも特徴です。
年会費が1,250円という利用しやすいので、初めての法人カードには最適。貯めたポイントは、マイルに移行することができます。
入会審査は代表者の情報だけで行われるため、会社の業務内容や決算内容は問われません。ほかの法人カードで審査に落ちたという方にもおすすめのカードです。
まとめ
法人カードは、必要な書類と申込書を送付するだけで作ることができます。特典豊富な法人カードは、ビジネスのさまざまなシーンで役立つことでしょう。最初からステータス性の高いカードを作るのが難しいという場合には、一般法人カードを作って、コツコツとクレジットヒストリーを積んでいくことも重要になります。
いずれにしても、クレジットカードで何よりも大切なのは「信用」です。無理なく維持できる法人カードを作って、業務に役立てていきましょう。
【特徴ごとに徹底比較】利用スタイル別におすすめの法人カードまとめ!
各カード会社からさまざまな法人カードが発行されていますが、それぞれに異なる強みがあるので、どれを選べばよいのか頭を悩ませている経営者や個人事業主も多いのではないでしょうか。カード会社の商品紹介を見比べても「このカードはこの要素に秀でている」という情報はなかなか気が付かないものです。この記事では主な特徴別におすすめのカードを紹介していきます。ステータスの高いカードを持ちたい、限度額が多いほうがいい、年会費のコストを削減したいなど、それぞれの経営者によって重視する部分は異なると思います。この記事では特徴別におすすめをご紹介するので、きっとあなたの目的に合ったカードが見つかるはずです。ぜひお役立てください。