法人カードの年会費を経費で落とすなら勘定科目はこれで決まり!

パソコンをしながらクレジットカードを持つ男性

仕事でクレジットカードを使っていても、簿記の知識は必要ありません。会計は会計の専門家に任せればよいと考えることもできます。しかし、カードの年会費を経費で落とそうと考えるなら、勘定科目のことくらいは知っておきたいものです。

ただ、カードの年会費は経費になるのかと問われれば、その答えはイエスでもありノーでもあります。なぜ答えがわかれるのか、そもそも経費とはなんなのでしょうか。

また、「法人カードを持ちたいけれど、個人カードとどう違うのか」そんな声も聞こえてきます。そこで、この記事ではクレジットカードの年会費を経費で落とすことと勘定科目の決め方に注目しながら、法人カードがおすすめの理由を解説します。

仕事で使うカードの年会費はもちろん経費で

仕事で使用するクレジットカードの年会費は、経費で処理できて当然といえます。仕事でなければ使わないカードだからです。

業務に関連した支払いにのみ使用すること

ただし、業務に関連した支払いだけに使っていることが前提となります。仕事用のカードといいながら、実際にはプライベートでも使用しているとなれば、経費として認められない可能性が高くなるためです。プライベートな支出にも使っているカードの年会費で、税金を安くすることは妥当性を欠きます。

プライベートで使用した部分が少なければ、その分を差し引いて経費処理できてもよさそうなものです。しかし、そう簡単な話ではなく、認められるとは限りません。あくまでも仕事用カードは業務に関連した支払い以外に使わないことです。

経費と呼べる内容かどうかが重要

業務に関連した支払いといっても、本当に仕事に必要だったのかという疑問を持たれることがあります。一般に経費として認められるのは、筆記具やノート、帳簿、請求書に領収書などの事務用品があります。また、商品の仕入れにかかる費用も経費です。

ただし、購入した物が何かで経費かどうかが決まるわけではありません。その物品を何の目的で購入したのかが判断基準となります。つまり、事務用品であっても個人的な目的で購入したのであれば経費にはなりません。逆に、これはプライベート用だろうと思えるような物でも、仕事に必要(売上が目的)であれば経費になり得ます。

ここで、よく議論になる交際費について見てみましょう。交際費が経費になるという人もいれば、ならないという人もいます。果たしてどちらが正しいのでしょうか。

実は、交際費は原則として経費にはなりません。では、経費に算入しているという声はウソなのかといえば、それも事実です。というのも、原則として損金不算入(経費計上できない)となっている「交際費等」について、国は「損金不算入額の計算」というルールを設けています。

原則としては1円も経費にならないが、一定額を経費にできるようにしましょうという措置です。この計算は、企業により2つに分かれています。期末の資本金の額又は出資金の額が1億円以下である等の法人と、それ以外の法人です。ザックリいえば、資本金が1億円以下かそうでないかという区分けです。さらに、事業年度によっても計算が違います。

しかも、平成26年4月1日以降に開始する事業年度では、資本金1億円以下の法人の場合、交際費等の半額か800万円かどちらかを選べるというありがたい規定です。この場合、交際費等が1,600万円未満なら800万円を選び、1,600万円を超えれば半額を選びます。1,600万円ジャストだと、どちらを選んでも同じ800万円です。

迷ったら税理士や税務署に確認

このように、経費算入できるかどうかは複雑な部分があるため、自己判断では問題を残すケースも出てきます。金額の多少にかかわらず、迷ったら税理士や税務署に確認してみましょう。

次はクレジットカードの年会費を経費処理する場合の勘定項目について説明します。

年会費を経費処理する勘定科目は思ったより自由だった

クレジットカードの年会費を経費処理する場合、どの勘定科目が妥当なのかわからないという声があります。結論としては、カードの年会費を落とす勘定科目の指定はありません

一般的に使用されている支払手数料

勘定科目が指定されているわけではないクレジットカードの年会費ですが、一般的には「支払手数料」がよく使われています。カードの年会費はカードまたはカード会員としての地位を維持するために支払うカード会社への手数料と考えれば、支払手数料でも違和感はないです。

諸会費も有効

一方、「諸会費」もメジャーなカード年会費の勘定科目となっています。この科目本来の意味は、所属や加盟している会などの会費です。それでも、カード年会費という名の会費ですから名称としてつじつまが合っているといえます。

雑費などで落とす会社もある

しかし、上記の2つだけがカード年会費を落とす勘定科目と決められているわけではありません。雑費やその他の科目で処理する会社もあるのです。

年会費専用科目を作ることも考えられる

さらに、年会費専用の勘定科目を作ることも考えられます。年会費に関係なく勘定科目そのものが、自分で作れるものだからです。ただ、その際の科目名をどのような名称にするのかで、悩んでしまうかもしれません。それなら、既存の科目で処理した方が早そうです。

科目名よりも同じ勘定科目を使うことが重要

カード年会費を経費処理する勘定科目は、実はこんなにも自由でした。というのも、科目の名前が何かよりも重要なのは中身だからです。つまり、勘定科目は、その名称ではなく、そこにどのような名目の金額が入っているかがわかればよいものといえます。

したがって、カード年会費の勘定科目を決めたなら、毎年その勘定科目で処理することが重要です。今年はこちらの科目で、来年はあちらの科目でという処理ならないようにしましょう。

科目がなんであれ課税仕入になる

カード年会費は勘定科目を何にしたとしても、課税仕入であることに変わりはありません。ここで、課税仕入とは何かを説明しておきましょう。

課税仕入とは、事業のための購入であり、消費税の課税を前提とした仕入れや購入のことです。クレジットカードの年会費には、しっかりと消費税が加算されているため課税仕入です。

不課税仕入になっていないかの確認が重要

不課税仕入とは、消費税のかかる課税仕入と反対に消費税のかからない仕入れをいいます。もし、カードの年会費を不課税仕入としてしまうと、課税売上分の消費税額から年会費分の仕入税額控除をしない扱いになってしまいます。

つまり、カード年会費の消費税分だけ余計に消費税を支払うことになってしまうのです。金額的には小さいものですが、損は避けたいため間違いなく課税仕入としておきましょう。

ここまでクレジットカードの年会費を経費処理する場合の勘定科目について説明しました。法人カードとして公的使用のみである場合はこれまでの内容で問題ないのですが、個人事業主などの場合公私兼用となっている場合があります。その際は注意が必要となるため、次のセクションで説明します。

公私兼用カードの年会費は要注意

仕事用カードといいながら、プライベートでも使っているカードの年会費は経費にならないと述べましたが、初めから公私兼用で使っているカードの年会費はどうでしょうか。

基本は経費計上できない

仕事用カードや公私兼用カードとかの呼び方は、法的な意味を持っているわけではありません。単に使う側が目的に応じて呼び分けているだけです。したがって、プライベートにも使っているカードであることに変わりはなく、基本的に経費で年会費を処理することはできません。

個人事業主の按分による経費計上

ただ、個人事業主の場合は仕事用のカードとプライベート用のカードを使い分けていないケースが目立ちます。1枚のカードで何もかも決済している人が多いのです。この場合も、業務に関連した支払いだけに使っているわけではないため、カード年会費の経費計上が認められないのかといえば、そうでもないのです。

個人事業主は、法人のように独立した事務所を構えている人もいますが、自宅がそのまま事務所を兼ねているという人もたくさんいます。そのため、ひとつの支払いの中に業務に関連した部分とプライベートの部分が混在することになります。

仮に、プライベートの部分があるから経費として認められないとなったら、実質的に経費であるはずの支払いの多くが経費でなくなってしまいます。そこで、業務に関連した支払いとプライベートの支払いとを按分して経費として計上するのです。これが家事按分です。

たとえば、自宅の家賃なら仕事に使っている部分の面積などから業務に関連した支払いの割合を算出します。仮に全体の4割が仕事用となれば、家事按分で4割に相当する額を経費とします。面積で明確に分けられるものは誰が計算しても同じような結果になるでしょう。

しかし、計算の前提が明確なものばかりとは限りません。その場合でも、家事按分は個人事業主が自分の判断で行います。

客観的に納得できる計算根拠が必要

自分ではこのくらいが業務に関連した支払いにあたると判断したとしても、客観的に納得できる計算根拠が必要です。ここでいう「納得できる」人は税務署の人を指します。

もっとも、過度に神経質になる必要はなく、自分なりにちゃんとした計算根拠となるモノサシを作って、適切に判断すればよいでしょう。プライベートの分まで経費で落とそうなどと考えなければ、間違った割合になることはそうありません。

さて、肝心のカード年会費を按分できるかについては、やはり業務に関連した支払いとプライベートの支払いの割合をキチンと出せるかがポイントになります。カードで買った物の中に家事按分の対象となるものがないか注意して正確な数字を出しましょう。

ひとつ注意するとすれば、プライベートでの使用比率が高い場合、年会費を支払う理由もプライベート利用のためと判断される可能性があることです。そうなると、年会費の家事按分が認められないことになります。このあたりは、あくまでも可能性の話であり、個別の具体的なケースについては税理士に相談してみましょう。

ここまでで「なんだか法人カードは面倒に感じる」と思った方もいるかもしれません。ただ法人カードには個人カードにはないさまざまなメリットが存在します。ここからは法人カードをおすすめする理由について説明していきます。

個人カードより法人カードがおすすめな4つの理由

カードの年会費を経費で処理する勘定科目を気にするのなら、持つべきカードとしては個人カードよりも法人カードがおすすめです。

法人カードなら経費前提で考えられる

法人カードはビジネスで使うことを前提として発行されるカードです。必然的に、支払いについても業務に関連したものと考えられます。したがって、年会費も問題なく経費で落とすことが可能です。これがおすすめするひとつめの理由です。

ビジネスシーンで見栄えがよい

クレジットカードの券面のデザインや雰囲気は、カード会社やカードステイタスによってかなりの違いがあります。そのため、見る人が見れば法人カードだとすぐにわかるでしょう。ビジネスシーンでは、個人カードを出すよりも法人カードを出す方が見栄えがよいといえます。これがおすすめするふたつめの理由です。大袈裟にいえば、それだけで信用度がアップするかもしれません。

付帯サービスも充実の法人カード

3つめのおすすめ理由は、法人カードにはさまざまな付帯サービスがあり、お得に使えることです。

たとえば、アメックスのビジネス・ゴールド・カードの場合、ビジネス情報サービス「ジー・サーチ」の無料利用や福利厚生プログラム「クラブオフ」契約施設の優待利用、いつでも使えるヘルスケア無料電話健康相談といった付帯サービスがあります。

さらに、専用の旅行予約サイト、最高1億円の海外旅行傷害保険、会員限定イベントの開催、会員限定の各種特典など盛りだくさんです。

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個人事業主でも発行される法人カード

ところで、ここまで法人カードという言葉を使ってきました。法人とは、法的に人格を与えられた団体のことで、有名なところでは株式会社があります。それでは、法人になっていない個人事業主は法人カードを持てないのでしょうか?

安心してください。個人事業主でも法人カードを持てます。法人カードは事業を行っている顧客に対して発行されるカードだと理解しておきましょう。個人事業主であっても、名のある会社と同様に法人カードを使えるため、上記3つのおすすめ理由で示した特典を利用できます。これがおすすめ理由の4つめです。

コーポレートカードとビジネスカードの違い

法人カードには、コーポレートカードとビジネスカードの2種類があります。違いはカードの対象となる企業の規模です。

規模の大きいコーポレートカード

多くの従業員に法人カードを持たせたい。そんな大企業のニーズに応えるのがコーポレートカードです。コーポレートカードでは、一般に経費管理がより容易になる特徴があります。

小規模向けのビジネスカード

ビジネスカードは個人事業主から数名程度の小規模な企業に適した法人カードです。法人カードとしての基本的なサービスはこちらで受けられます。それでだけでも十分にお得なカードです。

まとめ

仕事専用で使うクレジットカードの年会費は経費で落とせることと、その際の勘定科目はとくに決まっていないことがわかりました。同時に、科目は何であれ、同じ科目を使い続ける必要があることも押さえておきましょう。

より便利にカードを使うなら、経費処理しやすい法人カードが有利です。法人だけでなく、個人事業主にもおすすめです。1枚の個人カードを按分で使うよりも、公私を区別した方が事務作業もスッキリします。充実の付帯サービスとポイント、それに節税効果を合わせれば、年会費以上の満足感を得られるでしょう。

【特徴ごとに徹底比較】利用スタイル別におすすめの法人カードまとめ!

2019.08.01

【特徴ごとに徹底比較】利用スタイル別におすすめの法人カードまとめ!

各カード会社からさまざまな法人カードが発行されていますが、それぞれに異なる強みがあるので、どれを選べばよいのか頭を悩ませている経営者や個人事業主も多いのではないでしょうか。カード会社の商品紹介を見比べても「このカードはこの要素に秀でている」という情報はなかなか気が付かないものです。この記事では主な特徴別におすすめのカードを紹介していきます。ステータスの高いカードを持ちたい、限度額が多いほうがいい、年会費のコストを削減したいなど、それぞれの経営者によって重視する部分は異なると思います。この記事では特徴別におすすめをご紹介するので、きっとあなたの目的に合ったカードが見つかるはずです。ぜひお役立てください。

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